[父の歌…]
2009年 10月 12日
先日の姪っこの結婚式で私は初めて父の歌を聞きました
それは[夫婦春秋]という村田英雄の歌でした
少し曲がってきた腰を一生懸命伸ばしてマイクに語りかけるように歌う父…
私はまん前でカメラのシャッターを押すのも忘れて聞きいってました
いつの間にか涙が流れてきて止まりません…
軍人の息子として何不自由なくお坊ちゃんとして育った父…
[戦争]という運命に翻弄され幼くして次々に親を失い
神石という山の中に引き取られ
20歳で結婚、
したこともない農業、若い母と養母との確執の板挟み…
長男として幼い3人の妹達への責任…
その苦労は私の想像を絶するものだと思います
しかし、私は今まで父の愚痴を一度も、ただの一度も聞いたことがありません
、そんな父に私は今までどれだけ心配をかけてきたことでしょう……
大きな声で怒る事もなく最後は私を守ってくれてました
父の優しさが私を救ってくれたのです
この歳になりやっと父の気持ちが少しずつわかってきたような気がします
父の歌を聞きながらいろんな事が走馬灯のようにフラッシュバックして
涙が止まりませんでした
若い頃あんなに苦手だった父が今では大好きです
そして心から尊敬しています
ずいぶん歳とってきましたがずっとずっと元気で私を守っていて欲しいのです
いつまでたっても私はあなたの娘なのですから
親孝行なんて気のきいたものは出来ないかもしれませんが
私はあなたが大好きです
父の歌は終わりました……
by KARiN-2008 | 2009-10-12 19:30